「鍼をするとクセになる」って本当?
「一度鍼をすると、クセになってやめられなくなるって聞いたけど、本当?」
鍼灸を受けたことがない方から、時々こんな質問をいただきます。
結論から言うと、
「鍼そのものに依存性があって、やめられなくなる」というものではありません。
ただし、鍼を受けたあとに「体が楽になった」「また受けたい」と感じることはあります。
今回は、この「クセになる」という疑問について、わかりやすく説明します。
「クセになる」と言われる理由
鍼を受けたあと、
「肩が軽くなった」
「腰の張りが楽になった」
「体がスッキリした」
と感じる方がいます。
すると、
「またこの感覚を得たい」
と思って、定期的に受けたくなることがあります。
これは、
鍼に依存しているというより、「施術を受けると調子がいい」という経験から、また受けたいと感じる
ということです。
鍼には「依存性」があるの?
一般的な意味での「依存性」とは、薬物などを繰り返し使用することで、身体的・精神的にやめにくくなる状態を指します。
鍼はそのような意味で依存性を持つものとして扱われているわけではありません。
WHOも鍼治療について、安全に実施するための施術・設備・安全管理に関する基準を示しています。
つまり、
「鍼を受け続けないと体がおかしくなる」
というものではありません。
では、ずっと鍼を受けたほうがいい?
ここも大切なポイントです。
「鍼を受ける=ずっと受け続ける」
必要があるわけではありません。
体の状態が変われば、必要なケアも変わります。
例えば、
鍼灸
↓
体の緊張を整える
それと同時に、
運動療法
↓
筋力や体の使い方を改善する
ストレッチ・セルフケア
↓
自分で体を動かす習慣をつくる
というように、施術だけに頼らないことも大切です。
「鍼を受けないとすぐ戻る」なら?
もし、
「鍼を受けると楽になるけど、数日するとまたつらくなる」
という場合は、
「鍼がクセになった」のではなく、そもそもの原因が残っている
可能性も考えられます。
例えば、
・運動不足
・筋力低下
・長時間の同じ姿勢
・体の使い方のクセ
・睡眠や休養不足
などです。
その場合は、鍼だけを繰り返すのではなく、
「なぜ繰り返しつらくなるのか?」
を考えることが重要です。
鍼+運動で「自分で動ける体」へ
鍼灸は、体を整えるための一つの方法です。
でも、最終的には、
「鍼を受けないと動けない体」ではなく、
「自分で動ける体」を目指すこと
が大切だと考えています。
そのため、必要に応じて鍼灸と運動療法、ストレッチ、日常生活での体の使い方などを組み合わせていきます。
鍼は「クセになる」のではなく、「頼りすぎない」ことが大切
鍼を受けて「楽になった」と感じること自体は、決して悪いことではありません。
ただし、
「つらくなったら鍼だけ」
になってしまうのではなく、
「なぜつらくなったのか?」
「普段の体の使い方に問題はないか?」
「筋力や柔軟性は十分か?」
といったことにも目を向けてみましょう。
鍼灸は、体を整えるための選択肢の一つ。
施術に頼るだけではなく、施術をきっかけに自分の体を変えていく。
そんな使い方がおすすめです。
鍼灸は安全面にも配慮が必要
鍼灸は適切な知識・技術・衛生管理のもとで行うことが重要です。
全日本鍼灸学会では、2025年版の鍼灸安全対策ガイドラインが公開されており、気胸などの重大な有害事象を含めた安全対策についても整理されています。
また、服薬状況などによっては注意が必要な場合もあります。
「鍼を受けてみたいけれど、自分に合うのかわからない」
という方は、まずご相談ください。
鍼を受けることを目的にするのではなく、その方の体に必要なケアを一緒に考える。
それが大切だと考えています。
さつき通り鍼灸接骨院では、鍼灸だけに頼るのではなく、必要に応じて運動療法やセルフケアなども組み合わせながら、「動ける体づくり」をサポートしています。
